1. そもそも、投資ってなに?
銀行にお金を預けていても、今はほとんど増えません。
老後のために、自分でお金を「ふやす」工夫が必要な時代になりました。
その方法のひとつが「投資」です。
投資にはいろいろな種類があります。
まずは、代表的なものを簡単に見てみましょう。
2. 投資商品のいろいろ
金融商品 | どんなもの? | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
定期預金 | 銀行に預ける | 元本保証、安全 | ほとんど増えない |
株式 | 会社の一部を持つ | 配当や値上がり益がある | 下がると損する |
投資信託 | お金をプロに運用してもらう | 分散投資で安心感 | 手数料や中身の分かりにくさ |
FX | 円とドルなど通貨を売買 | 24時間できる | 変動が激しく、難しい |
先物取引 | 将来の価格を予想して売買 | 上がっても下がっても利益チャンス | リスク管理が大事 |
3. じゃあ「先物取引」ってなに?
「先物取引(さきものとりひき)」とは…
「将来のある時点に、あらかじめ決めた価格で売ったり買ったりする約束をする取引」
のことです。
たとえば…
- 今は買わずに「2か月後に買う約束」をする
- 今は売らずに「2か月後に売る約束」をする
という、ちょっと不思議な売買のしくみです。
🔹たとえば…野菜の先物?
少しわかりにくいので、身近なたとえで考えてみましょう。
🥕スイカ農家とスーパー店長の話
スイカ農家のAさんと、スーパーのBさんがいます。
ある日、Bさんがこう言います。
「夏にスイカが欲しいけど、そのときに値段が高くなってると困るなあ…」
Aさんもこう思っています。
「今年の天候は心配だから、今のうちに売る値段が決まってたら安心だけどな」
そこで二人は、こんな約束をします。
「2か月後に、スイカを1玉1,000円で取引しよう」
これは、まさに「先物取引」と同じ考え方です。
🧭 どういう意味があるの?
- スーパーは「高騰しても1,000円で買える」という安心
- 農家は「価格が下がっても1,000円で売れる」という安心
つまり、将来のリスクを減らすために、
お互いが納得した“未来の値段”で売買を約束しているのです。
このように、先物取引はもともと「農作物」や「資源」など、将来の価格が変動しやすいものを安定させるために生まれた取引なのです。
4. 日経225先物って?
ここまでで、「先物取引」は“将来の価格で売買を約束するしくみ”ということが分かってきましたね。
では、実際に先物で売買されているのは何でしょう?
そのひとつが「日経225先物(にっけいにーにーご さきもの)」です。
🔹「日経225」とは?
「日経225」は、日本を代表する企業225社の株価の平均を数字で表したものです。
いわば、“日本の株式市場の健康状態”を示す指標です。
この225社には、私たちが名前を知っているような大きな会社がたくさん入っています。
- トヨタ(自動車)
- ソニー(家電・エンタメ)
- NTT(通信)
- 三菱UFJ(銀行)
- ファーストリテイリング(ユニクロ) など
これらの企業の株価が上がると、日経225も上がります。
逆に、全体的に下がると、日経225も下がります。
🔹「日経225先物」は、何をしているの?
この「日経225の値段(指数)」を使って、
「○月○日の時点で、日経平均がこのくらいになっているだろう」
と予想して、その予想価格で売ったり買ったりするのが、日経225先物です。
たとえば…
- 「日経平均はこれから上がる!」と思えば → 先に「買う」
- 「日経平均はこれから下がる!」と思えば → 先に「売る」
というように、先物では「買い」も「売り」も最初に選ぶことができるんです。
🔹 なぜ人気があるの?
日経225先物は、以下のような理由で多くの投資家が使っています:
特徴 | 理由 |
---|---|
📊 ニュースと連動しやすい | 「日本経済の平均」だから、報道と動きがリンクする |
🌙 夜でも取引できる | 夕方5時から翌朝まで。昼間忙しい人にも使いやすい |
💰 少ない資金で大きな取引 | 「レバレッジ」で効率的に運用できる(ただし注意も必要) |
📉 下がる場面でも利益をねらえる | 「売り」から入れるので、下げ相場にも対応できる |
🔹 誰でもできるの?
はい。証券会社に口座を作れば、個人でも取引できます。
でも大切なのは、しっかり仕組みを理解してから始めることです。
この教材では、10級から1級まで、ステップごとに「無理なく」学べるようになっています。
🔸まとめ
- 日経225先物は、「日本の株価の平均」を使って、将来の値動きを予想する取引
- 上がる・下がる、どちらの相場でも利益チャンスがある
- 夜も取引できて、ニュースと連動しやすい、使いやすい商品
5. 先物って、怖くない?
もちろん、まったく知識がないまま始めるのはおすすめできません。
でも、この教材は「10級から1級」まで、ステップ式で学べる構成です。
毎日届くメルマガとセットで読むことで、
実際の相場を感じながら、やさしく学べる仕組みになっています。
6. まとめ
- 投資にはいろいろあるが、先物は「上がっても下がってもチャンス」がある
- 日経225先物は、ニュースとの相性がよく、初心者にもわかりやすい
- この副読本では、やさしく段階をふんで学べるようになっている
次の級(9級)では…
「相場って、どうして動くの?」
値段はなぜ上がったり下がったりするのか?
相場の基本的な動き方を、やさしく学んでいきます。
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