【8級】夜と昼で違う相場

~時間によって変わる相場の顔~


1. はじめに

前回の9級では、「相場の値段はどうして動くの?」という基本を学びました。
今回はその“動き”が時間によってどう変わるのか?を見ていきます。

日経225先物は、なんと1日中ずっと動いている商品です。
でも、時間帯によって、動き方のクセや特徴が変わるのです。

この「時間による違い」を知っておくと、
メルマガの言葉やチャートの意味が、ぐっとわかりやすくなりますよ。


2. 日経225先物は“ほぼ24時間”動いている

まずは、先物の「一日の時間割(スケジュール)」を見てみましょう。

時間帯呼び方内容
朝9:00〜15:15【日中(にっちゅう)】東京証券取引所が開いている時間。日本の通常の取引時間
夕方17:00〜翌朝6:00【夜間(夜場・よば)】夜に行われる取引。主にアメリカやヨーロッパ市場が動く時間帯

この日中と夜場を合わせたものが「日通し足(ひどおしあし)」と呼ばれる1日の値動きです。


3. それぞれの時間帯にどんな特徴があるの?

では、日中と夜間ではどんな違いがあるのでしょうか?


☀【日中】日本の動きが中心

  • 日本のニュースや企業の決算などが材料になる
  • 参加者は主に日本人や日本の機関投資家
  • 比較的おだやかな動きになりやすい

🌙【夜間】海外の動きが中心

  • アメリカの経済指標や株価が材料になる
  • 海外の投資家が多く参加して、一気に動くことが多い
  • 急に値が飛ぶ(ギャップが出る)こともある

4. なぜ夜の方が動きやすいの?

それは、夜間の時間帯に、

  • ニューヨーク市場(NY)
  • ロンドン市場(欧州)

といった、世界の中心的な市場が動いているからです。

アメリカで大事な経済指標(雇用統計など)が発表されたり、
大きな出来事(利上げ、戦争など)があると、
その影響が夜の先物市場にダイレクトに表れます。


5. メルマガでよく出る「夜場」「日通し足」って?

メルマガではよくこんな言葉が出てきます:

  • 「夜場で急落」
  • 「日通し足で見ると反発の形」

これらは、夜と昼をセットで見ないと相場は読みづらいという考え方から来ています。

📌 ポイント:

  • 夜だけ見ても、動きの全体像はわからない
  • 昼だけ見ても、前夜の流れを見逃してしまう

だから、「日通し足」が大切なのです。


6. 一日がどう流れているかをイメージしてみよう

15:15(昼の終わり)
 ↓
休憩(市場は一時ストップ)
 ↓
17:00(夜場スタート)
 ↓
夜にアメリカのニュースで大きく動く
 ↓
翌朝6:00ごろまで
 ↓
また9:00から日中がスタート

まるで相場が地球を一周しているような感覚ですね。


7. まとめ

ポイント内容
日経225先物はほぼ24時間動いている
昼と夜の違い昼=日本中心/夜=世界中心で動く
夜の特徴アメリカの影響を強く受ける。大きな変動も
日通し足とは昼と夜を合わせた“相場の一日”を見せてくれる

次の級(7級)では…

「実際の価格って、どうやって表されてるの?」

始値・高値・安値・終値といった「数字の意味」、
そして「日足」「分足」のちがいをやさしく解説していきます!

コメント