🎯 この級で得られること
チャートの形は見えるようになってきた。
でも、「今は買いか売りか」をどう判断すればいいのか、まだピンとこない──。
そんなあなたが、感覚ではなく、根拠を持って判断できるようになるために。
この5級では、テクニカル指標という「道具」の意味と使い方を学びます。
価格の傾向を見る。行き過ぎに気づく。反発しやすいラインを予測する。
こうした“読み”のヒントを、誰でも扱える形にしたのが、テクニカル指標です。
🧭 この級の流れ
- 第1章:移動平均線の見方と活用法
- 第2章:ボリンジャーバンドで「行き過ぎ」を見る
- 第3章:フィボナッチで反転の目安を探る
- 第4章:価格帯と節目をどう見るか
- 第5章:テクニカル指標の組み合わせ方(補足)
第1章|移動平均線の見方と活用法
📊 移動平均線とは?

過去の終値を平均して、なめらかな線でつないだもの。
たとえば5日移動平均線なら、直近5日分の終値の平均を毎日更新して描きます。
この線の傾きや、ローソク足との位置関係を見ることで、
今の相場の方向(トレンド)や勢いを把握することができます。
- 線が上向き → 上昇トレンド傾向
- 線が下向き → 下降トレンド傾向
- ローソク足が線より上 → 買いが優勢
- ローソク足が線より下 → 売りが優勢
💡 活用のポイント
- ゴールデンクロス/デッドクロス
→ 短期線が長期線を上抜く or 下抜く動きは、転換のシグナルとして注目されます。 - 移動平均線の傾きが強いときは順張り、横ばいなら様子見
→ 線の形そのものが、トレードの判断材料になります。
第2章|ボリンジャーバンドで「行き過ぎ」を見る

🌀 ボリンジャーバンドとは?
移動平均線の上下に、価格のばらつきを反映させた帯状の指標です。
- 中心線:移動平均線
- ±1σ・±2σ:価格が分布する目安の範囲(統計的に計算)
🎯 注目ポイント
- 価格が±2σにタッチ → 一時的に行き過ぎている可能性
- バンドが縮まる → もうすぐ大きな動きが来るかも
- バンドが広がる → トレンドの真っ只中
※逆張りの判断や利確のタイミングにも応用されますが、
「いつも正確」というわけではありません。
トレンドの有無とセットで見ましょう。
第3章|フィボナッチで反転の目安を探る
🔢 フィボナッチとは?

自然界や美術にも現れる「比率」に基づいた分析手法です。
チャートでは、上昇や下落のあとに、どこで反発するかを予測するヒントとして使われます。
📏 主なライン(押し目・戻りの目安)
- 38.2%
- 50.0%
- 61.8%
たとえば、1000円→1100円と上昇後、調整が入って1080円で止まる。
これは「61.8%押し」で反発した、という形です。
必ず機能するわけではありませんが、
「どこで反応するか」をあらかじめ想定できると、
無駄な不安や焦りを減らせます。
第4章|価格帯と節目をどう見るか

🪜 意識されやすい「節目」とは?
- 過去に何度も止まった価格(高値・安値)
- キリのよい数字(30,000円など)
- チャート上で「横の壁」になるようなゾーン
これらの節目は、多くの投資家が注目しているため、
反発したり、ブレイクしたりする起点になりやすいです。
🔄 どう使う?
- 節目で止まる前提のシナリオ → 逆張りや利益確定
- 節目を超える前提のシナリオ → トレンドフォロー
- 「抜けたら一気に走る」状況では、損切りの位置にも関係します
第5章|テクニカル指標の組み合わせ方

テクニカル指標は、それぞれ単体で見ても効果はありますが、
組み合わせることで精度が上がる場面もあります。
🧩 組み合わせの例
- 移動平均線 × ボリンジャーバンド
→ トレンドの方向と“行き過ぎ”を同時にチェック - フィボナッチ × 節目
→ 反発しやすいラインが重なれば、信頼度UP - クロス+ブレイク
→ クロスと同時に節目を超えたら「転換確度が高い」
ただし、「多く見すぎて迷う」のも初心者あるある。
見やすい指標を2~3個選び、相互に補完する使い方がおすすめです。
✅ まとめと次のステップ
- 移動平均線:現在のトレンドと勢いをつかむ基本ツール
- ボリンジャーバンド:「行き過ぎ」に気づく目安
- フィボナッチ:押し目や戻りの反発ポイントを予測
- 節目と価格帯:他の投資家も注目している“心理的なポイント”
- テクニカル指標は「組み合わせて使う」ことで効果が増す
🚶 次の級では
テクニカル指標が「読める」ようになったあなたへ。
次の4級では、いくつかのトレード手法の特徴を比較しながら、
自分に合ったスタイルの選び方を学びます。
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