📘 8級|ローソク足と時間足の読み方入門

~ チャートが「意味ある情報」に見えてくる、相場観の第一歩 ~


🎯 この級で得られること

  • チャートの基本である「ローソク足」の読み方がわかる
  • 時間足の違いとトレードスタイルの関係が理解できる
  • 相場の動きが“ただの線”ではなく、感情やリズムがある世界として見えるようになる

🕯️ 第1章|ローソク足の基礎

チャートの「文字」を読めるようになろう


◆ チャートとは「ローソク足」の連続

あなたがよく目にするチャート画面。
そのギザギザの線や四角は、すべてローソク足でできています。

ローソク足は、一定時間の中で価格がどう動いたかを1本で表すものです。
これを読めるようになると、「相場の流れ」や「心理」が見えてくるようになります。


コラム:ローソク足は日本生まれ!

このローソク足、実は日本が発祥。
18世紀の江戸時代、大阪堂島の米相場で本間宗久という商人が考案したとされ、
世界初のチャート分析法として知られています。

それが1990年代に欧米へ伝わり、視覚的なわかりやすさから
今では世界中のトレーダーが当たり前のように使うツールになりました。


◆ ローソク足の構造(図解イメージ)

仮の絵、出典:岡三証券

陽線(始値より終値が高い)
陰線(始値より終値が安い)
項目内容
始値その時間の最初の価格(スタート)
終値最後の価格(ゴール)
高値一番高くなった価格(上ヒゲの先)
安値一番低くなった価格(下ヒゲの先)
実体始値~終値の差。太いほど力強さを表す
ヒゲ一時的な振れ幅。迷いや反発の痕跡を示す

◆ 色と形に意味がある

ローソク足の種類状態読み取れる心理
陽線(緑/白)終値 > 始値(上昇)買いの勢いが強かった
陰線(赤/黒)終値 < 始値(下落)売りの圧力が強かった

💡 実体が長ければ“強い”、ヒゲが長ければ“一度逆に振れて戻った”といった
人間の感情(迷い・勢い・諦め)を感じることができます。


🔰 最初は「感じてみる」でOK

  • 「これは強そう」
  • 「このヒゲ、押し返されたんだな」
    そんな“感覚的な読み”から始めましょう。
    言語化や理屈は、あとから自然についてきます。

🕰️ 第2章|時間足とトレードスタイル

相場の“リズム”を知り、自分に合う見方を見つけよう


◆ 時間足とは?

ローソク足1本が表す「時間の長さ」を選べるのが時間足です。

時間足表す時間
1分足1分間の値動き
5分足5分間の値動き
60分足1時間ごとの値動き
日足1日ごとの値動き

🔍 同じ相場でも時間足を変えると、動きの見え方がまるで違ってきます。


◆ トレードスタイル別|時間足の使い分け

スタイルよく使う時間足特徴
スキャルピング1分足、5分足数秒〜数分で完結。スピード勝負で上級者向き
デイトレード5分足、60分足日中で完結。会社員・主婦でも対応可能な時間帯
スイングトレード60分足、日足数日〜数週間の保有。相場の波をとらえる中期型
長期投資日足、週足、月足数ヶ月〜数年単位で保有。資産運用型、変動に惑わされにくい

🧭 初心者におすすめの見方

🔹 60分足 → 大きな流れ(上か下か)を見る
🔹 5分足 → タイミング(いつ入るか)を見る

この2つを組み合わせると、「流れとタイミング」の両方がつかみやすくなります。


✅ この級のまとめ

学んだこと得られる力
ローソク足の構造と意味値動きの裏にある“感情”が見えるようになる
時間足の見え方の違い自分の“リズム”に合った相場の捉え方ができるようになる
トレードスタイルとの関係「自分にはこのやり方が合いそう」と気づける

🎯 次の級では…

ここまでで「チャートを見る力の土台」ができました。
次は、「実際に売買するための注文の仕組み」を学びます。

「成行(なりゆき)」「指値(さしね)」といった言葉も出てきますが、
その意味や使い方は、しっかり学べばとてもシンプルです。

“動く”準備が整いつつありますよ。

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