🎯 この級で得られること
チャートの形だけではわからなかった「なぜ動いたのか?」が、少しずつ見えてくるようになります。
日経225先物は、国内の企業業績だけではなく、海外の株価、為替、金利、経済指標などさまざまな情報に影響されて動きます。
この級では、そうした「チャートの裏側にある情報の流れ」を学びます。
🧭 この級の流れ
- 第1章:なぜ相場は動くのか?──情報が動き、心が動く
- 第2章:海外市場と日本市場──地球の裏側が明日の動きを決める
- 第3章:為替と金利の影響──通貨と金利の変動が与えるインパクト
- 第4章:経済指標を見るコツ──結果と予想のギャップを読む
- 第5章:ニュースとどう付き合う?──情報を“武器”に変える読み方
第1章|なぜ相場は動くのか?
💬 値動きは「人の心」の集まり

チャートの裏には、「買いたい」「売りたい」という無数の意思があります。
その意思は、何かしらのニュースやデータ、噂や予想によって動かされます。
つまり、相場は情報で動くのです。
📊 たとえば、こんなニュースが流れたら?
- 「アメリカの金利がさらに上昇する見通し」
- 「為替が一気に円安へ」
- 「雇用統計が予想を上回った」
こうした情報を見て、「これは景気がよさそうだ」と思えば買い注文が増え、
「インフレ懸念があるな」と思えば売り注文が増えることになります。
それが、チャートとして現れているのです。
🧠 「動いた理由」が見えるようになると…
相場を「なぜ動いたか」で理解できるようになると、
トレードに納得感が生まれ、ぶれにくくなります。
逆に、背景がわからずにローソク足だけ見ていると、
「なぜ急に下がったのか」「どこまで上がるのか」が読めず、
不安や迷いが強くなりやすいのです。
第2章|海外市場と日本市場
🌎 相場は世界とつながっている

日経225先物は、日本の株価指数ですが、
実際には世界の市場と強く連動しています。
特に、アメリカ市場(ニューヨーク)は、日本市場にとって最大の「外部要因」です。
- NYダウ
- S&P500
- NASDAQ
これらの動きは、翌日の日本市場にそのまま影響を与えることもあります。
🌙 夜間にも動く日経225先物
日経225先物には、「ナイトセッション(夜間取引)」という時間帯があります。
- アメリカ市場が開くのは、日本時間の23時ごろ
- 日経225先物も、夜間に取引されている
つまり、日本にいながら、アメリカ市場の動きを“先取り”して反応するのです。
🪙 なぜそれほどアメリカが重要?
- 世界最大の経済大国であり、米企業の業績や景気は世界経済のバロメーター
- 日本企業の多くが米国と関わりがあり、影響を受けやすい
- アメリカの金利政策や為替の動きが、日本にも波及
だからこそ、アメリカ市場の変化は、日経225先物のトレードでも見逃せません。
第3章|為替と金利の影響
💱 円安・円高が相場に与える影響
為替レート、特に「ドル円」は、日経225先物にとって重要な指標です。
- 円安(1ドル150円→160円):輸出企業の利益が増える → 日経平均が上がりやすい
- 円高(1ドル150円→140円):海外で稼いだ利益が目減り → 日経平均が下がりやすい
このように、為替は企業収益に直結するため、株価や先物価格にも反映されやすいのです。
📈 金利の動きは「資金の流れ」を左右する

金利が上がると:
- 企業の借入コストが増え、利益が減少 → 株価にはマイナス
- 安全な債券に資金が集まり、株への投資が減る → 株価が下がる傾向
逆に金利が下がると:
- 企業が資金を調達しやすくなる
- 株式市場に資金が流れやすくなる → 株価上昇の材料
つまり、中央銀行(日本銀行・FRBなど)の金利政策は、日経225先物の動きにも大きく関わってきます。
第4章|経済指標を見るコツ
📝 「予想 vs 実績」で市場が動く

経済指標が発表されると、その結果が市場の予想とどう違うかによって値動きが起こります。
たとえば:
指標 | 市場予想 | 実績 | 相場の反応 |
---|---|---|---|
米・雇用統計 | +20万人 | +30万人 | 景気良好 → 株価上昇 |
米・CPI(物価指数) | +3.2% | +3.8% | インフレ懸念 → 株価下落 |
つまり、「予想通り」なら静かに、「予想外」なら大きく動くのが特徴です。
📅 重要指標はいつ出るのか?
代表的な発表スケジュール:
- 米・雇用統計:毎月第1金曜日(夜21:30)
- 日銀政策決定会合:毎月1〜2回(午前中)
- 米・CPI:月1回、夜21:30発表
日経225先物を取引するうえで、これらの時間帯は事前に把握しておくことが大切です。
第5章|ニュースとどう付き合う?
📺 情報に振り回されず、取捨選択を

ニュースは多すぎると混乱を招きます。
- SNSや速報系のニュースは、感情的に煽るものも多く、注意が必要
- 「これはチャートに影響しそうか?」という視点で選ぶ習慣を持つこと
🧘♂️ 情報を“材料”として冷静に扱う
- 何が出たか? よりも、「市場がどう反応したか?」が大事
- ニュースの「見出し」だけでなく、マーケットの動きをセットで確認する
こうした視点を持つと、情報に一喜一憂せず、落ち着いたトレード判断ができるようになります。
✅ まとめと次のステップ
- 相場は人の心と情報で動く
- アメリカ市場、為替、金利、経済指標は、日経225先物の重要な外部要因
- 情報を正しく見て、チャートの動きを“裏側から”理解できるようになると、
相場の動きに納得できるトレードができるようになる
次の級(5級)では、実際のチャートに登場する「テクニカル分析」の基本を学びます。
移動平均線、ボリンジャーバンド、そして反発の目安となるフィボナッチについて見ていきましょう。
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