4級|トレード戦略の種類と特徴

🎯 この級で得られること

  • 「チャートを見ても、どう判断すればいいのか分からない…」
  • 「自分に合ったやり方が分からない…」

そんな迷いを感じている方へ。
この級では、代表的なトレード戦略6種類を紹介し、それぞれの特徴を比較します。

「どの場面で、どんな判断軸を持てばいいのか」
「自分がどんな戦い方を目指していけばいいのか」

そんな方向性を見つける手がかりとなる級です。


🧭 この級の流れ

  • 第1章:なぜ戦略が必要なのか?
  • 第2章:代表的なトレード戦略6つ
  • 第3章:それぞれの戦略を、チャート例で理解しよう
  • 第4章:自分に合った戦略の見つけ方

第1章|なぜ戦略が必要なのか?

「なんとなく」で売買していませんか?

「そろそろ上がりそうだから買ってみる」
「この辺で利確しようかな…」

それでは、トレードのたびに判断がブレて、勝っても負けても「運任せ」になってしまいます。

戦略とは、「こういう場面では、こうする」という再現可能な判断パターンのこと。

戦略を持てば、感情に流されず、一定の判断基準を持てるようになります。

  • 同じ状況で、同じ判断ができる
  • 売買の振り返りができる
  • 改善のサイクルが回り出す

つまり戦略とは、「経験を積み重ねるための土台」なのです。


第2章|代表的なトレード戦略6つ

トレードには、いくつかの代表的な戦略があります。
ここでは、実際によく使われている6種類を紹介します。

戦略狙いどころ強み注意点
トレンドフォロートレンドの流れに乗る大きな利幅を狙えるトレンド終了時の逆行リスク
ブレイクアウト節目を超えた直後一気に動く場面を捉えやすい「だまし」に注意
逆張り(リバーサル)行き過ぎの反転を狙う反発すれば効率的タイミングが難しい
インジケーター特化指標の数値で判断感情を排除しやすい相場の勢いを無視しやすい
システムトレード条件を機械化し自動で取引感情に左右されないロジック構築が難しい
ライントレード意識されるラインで判断相場心理を読みやすいラインを増やしすぎない工夫が必要

それぞれの戦略には、適した場面と注意点があります。
次の章で、これらの戦略がどのようにチャート上で使われているのか、具体例を見ていきましょう。


第3章|代表戦略のチャート実例

ここでは、6つの代表的な戦略──
「トレンドフォロー」「ブレイクアウト」「逆張り(リバーサル)」「インジケーター特化」「システムトレード」「ライントレード」──が
実際のチャートでどのように活用されるかを確認していきます。

「どのようなタイミングで仕掛けるのか」「どのような根拠をもとに判断するのか」を具体的に掴みましょう。


📈 トレンドフォローの実例

✔ タイミング
上昇トレンド中の押し目、または下降トレンド中の戻りを狙う。

🧭 見極めポイント

  • 移動平均線の向きが明確(右肩上がり or 下がり)
  • 高値・安値が切り上がっている(or 切り下がっている)
  • 押し目・戻りが前回のトレンド内で収まっている

💡 解説
上昇トレンド中であれば、価格が一時的に下がったあと再び上昇に転じる場面(=押し目)が狙い目です。
下降トレンドなら、その逆(戻り売り)が該当します。
トレンドの方向性とタイミングが合致したとき、大きな利益につながる可能性があります。


🔓 ブレイクアウトの実例

✔ タイミング
レンジや節目(高値・安値)を明確に突破した瞬間。

🧭 見極めポイント

  • 節目ラインの明確な突破(ローソク足の終値で抜けている)
  • 突破と同時に出来高が増えている
  • 勢いのあるローソク足(長い陽線・陰線)

💡 解説
市場が一定の範囲でもみ合っているとき、そこを一気に抜ける場面ではトレンドの初動となるケースが多いです。
ただし、見せかけの動き(だまし)もあるため、勢いや出来高の裏付けが重要です。


🔄 逆張り(リバーサル)の実例

✔ タイミング
急騰・急落の直後で、相場が過熱して反転する局面。

🧭 見極めポイント

  • RSIやストキャスなどのオシレーター系指標が過熱圏(70超・30割れ)にある
  • 大陽線・大陰線のあとに反転サイン(ピンバー、包み足など)が出現
  • 出来高の急増や乖離率の拡大が確認できる

💡 解説
行き過ぎた相場は、必ずどこかで反動を迎えます。
ただし、その「反転の兆候」が明確でないと逆に踏み上げられる危険もあります。
リスクを取るタイミングの見極めと、素早い損切り判断が求められます。


📊 インジケーター特化の実例

✔ タイミング
RSI・MACD・RCIなど、数値指標が一定のシグナルを出したとき。

🧭 見極めポイント(例:RSIを用いた場合)

  • RSIが70を超えたら「売り」、30を下回ったら「買い」検討
  • ダイバージェンス(価格とRSIの逆行)が出現している
  • 他の指標と重なるポイント(MACDクロスや移動平均との併用)

💡 解説
指標だけを見て機械的に判断するため、初心者でも始めやすい一方、
「なぜ今エントリーするのか」という相場の背景理解を欠くと、
うまく機能しないこともあります。
相場の流れを補完しながら活用するのが理想です。


🤖 システムトレードの例

✔ タイミング
決められた条件を満たしたときに自動で取引される。

🧭 見極めポイント(設計段階での確認項目)

  • エントリー条件(例:RSIが30以下、5MAが20MAを上抜けた時など)
  • 利確・損切り条件(リスクリワード比の設定)
  • バックテストの勝率・ドローダウン

💡 解説
チャート画像で「この時買った」と明示しづらいのがこの戦略の特徴です。
システム(EAや自動売買ツールなど)は、感情を排した取引が可能で、
一貫性のある成績を求めることができます。
ただし、その裏側では緻密な条件設計・検証が求められ、
条件が甘ければ破綻リスクも高まります。


🧭 ライントレードの実例

✔ タイミング
意識されやすい価格帯(サポート・レジスタンス、トレンドライン)に接近・反発する場面。

🧭 見極めポイント

  • 過去に何度も反応した価格帯との接近
  • トレンドラインと水平線の交差ポイント
  • 反発を示すローソク足のサイン(ヒゲ、包み足など)

💡 解説
市場参加者の心理が「この価格帯では動きが変わる」と意識しているポイントに着目し、
そこからの反応(反発・ブレイク)を狙うのがライン戦略です。
機能するラインを引く目と、見極めの精度が成果を分けます。


このように、どの戦略も「狙いどころ」や「判断基準」が異なります。
まずは1つひとつの特徴をしっかりと掴み、
自分の得意なパターンを見つけていきましょう。


第4章|自分に合った戦略の見つけ方

「結局、自分はどれを使えばいいの?」

そう感じる方も多いと思います。
まずは「自分の性格やライフスタイル」に合わせて考えてみましょう。

性格・特性向いている戦略
コツコツ型/慎重派インジケーター特化、ライントレード
短時間集中型/瞬発力重視ブレイクアウト、逆張り(リバーサル)
ゆったり構えるのが得意トレンドフォロー、システムトレード

📓 小さく始めて、記録しよう

  • まずは1つの戦略に絞って数回試す
  • トレードの記録(エントリー理由・結果・反省)をつける
  • 自分の「得意パターン」が見えてくる

このプロセスこそが、「自分の型」を育てる第一歩です。


✅ まとめと次のステップ

  • 戦略とは、判断を安定させる“土台”
  • よく使われる6つの戦略を知り、特徴を理解しよう
  • 自分の性格や生活に合ったものから試し、経験を積もう

次の3級では、実際の相場を見ながら、
こうした戦略をどう組み合わせ、シナリオを立てていくかを学んでいきます。


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